交通事故施術報告 症例19
症例 19:交通事故後の頸部痛と肩周囲痛に対する接骨院施術経過
– 基本情報
– 症例番号: Case-019
– 性別・年齢: 男性 34歳
– 職業: 会社員(デスクワーク中心)
– 事故概要
– 発生日時・状況: 追突事故(低速衝突、約5–15 km/h)により車内で頸部の衝撃を受けた
– 受傷部位: 頸部痛を主訴、肩甲帯周囲の痛みと頭痛を併発
– 緊急受診歴: なし。事故直後は痛み・可動制限を自覚したが、骨折・出血等の緊急徴候は認められず、提携整形外科を受診後、当院を受診
– 現病歴・主訴
– 初検時主訴: 頸部の痛み(左右どちらかの回旋時・前屈時に増悪)、肩甲帯周囲の筋肉痛、頭痛
– 発症時期: 事故後約1日目
– 痛み程度: VAS 6/10(頸部)→ これからの施術経過で変化を追う
– 症状の特徴: 動作時の痛み増悪、安静時は軽快、夜間痛はなし、しびれや手の痺れ・脱力感は認めず
– 初期評価(身体診察・機能評価)
– 頸部可動域: 屈曲・伸展・左右回旋の制限あり(特に右回旋時の痛み増強)
– 筋緊張: 胸鎖乳突筋・僧帽筋上部・肩甲挙筋のトリガーポイントに圧痛
– 神経学的所見: 敏感部位はあるが、深部腱反射・上肢皮膚知覚の減弱・筋力低下なし
– 画像所見: 骨折・椎間板ヘルニアの急性所見は認めず(X線のみの評価で陰性)。
– 病院での診断
– 主診断: 交通事故関連頸部痛症候群(Whiplash-Associated Disorder:WAD)/ WAD II程度(頸部痛+局所の筋肉痛・可動域制限)
– 合併診断: 肩周囲筋膜痛、頭痛
– 施術計画(初期4週間を想定)
– 施術方針の方針
– 痛みの軽減と可動域の回復を優先
– 早期機能回復と再発予防を目指す
– 施術内容
– 手技療法
– 筋膜リリース、トリガーポイント療法
– 頸部・胸郭周囲のモビリゼーション
– 軽度の頸部関節モビリゼーション(痛みが許容範囲で行える範囲)
– 物理療法
– TENS(経皮電気刺激)による痛み緩和
– ハイボルト治療や低周波を併用する場合あり
– 運動療法
– 自宅でできる頸部安定化エクササイズ(頭・頸部の姿勢、等尺性運動、肩甲帯の安定性エクササイズ)
– 痛みが許容範囲であれば日常動作の微細な動作訓練
– 日常生活・作業指導
– 長時間のデスクワーク時の姿勢指導、作業頻度ごとの休憩・ストレッチ
– 枕の高さ・睡眠姿勢、負荷の分散アドバイス
– 施術頻度と期間
– 週3回の来院を想定、初回〜4週間(計12回程度を目安)
– 安全管理
– 悪化させる動作の回避指導、神経学的症状の出現時の再評価
– 赤旗所見(四肢の脱力等)が出現した場合は即時再評価
– 経過と評価(施術実施後の経過例)
– 2週経過時
– 痛み: VAS 6/10 → 3/10へ改善
– 可動域: 頸部の屈曲・伸展・回旋の制限が緩和
– 機能: 日常動作の負担が軽減、勤務中の長時間前屈が楽に
– 4週経過時
– 痛み: VAS 3/10 → 1–2/10程度
– 可動域: ほぼ正常域へ回復
– 労働・日常生活: 通常業務へ復帰可能、痛みが再発する場合の兆候を自己管理
– 6〜8週経過時
– 痛みはほぼ消失、日常生活・労働に支障なし
– 肩甲帯周囲のこり感は軽度残存するが、運動療法の継続で改善
– 再発予防の自己管理プランを教育(姿勢、ストレッチ、休憩、睡眠の質)
– 最終評価と今後の方針
– 結論: 頸部痛と肩周囲痛は治療開始後約4〜6週間で著明に改善。再発リスクは低いが、長時間のデスクワークや疲労が蓄積した場合に再発しやすい傾向があるため、継続的なセルフケアと定期的なフォローを推奨。
– フォローアップ計画: 症状の再発予防を目的に、3〜6か月後のフォローアップを推奨。必要に応じて再評価・運動プログラムの見直しを実施。
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